uncertainty towards the death penalty – “should probably be kept”, “should probably be abolished” and “cannot say” – amounted to the majority (55%).Tis means that just over half of the Japanese public were “undecided” or “lukewarm” in their attitude towards the death penalty.Tis finding is consistent with those of Hamai (2007, 2008) who found that, in Japan, a majority of respondents (65%) had qualified views about the death penalty, and a minority of respondents (33%) strongly supported it.
Figure 6: Survey 1 図６：調査Ⅰの結果 6"
16% 3%
1% 44% 35% "
Notes: 1) N=20,769. 2) Te total percentage for the preliminary survey does not add up to 100% due to rounding.
Te first survey showed that the Japanese public is not uniformly supportive of the death penalty, and that many are undecided or unsure about their position.Tis was demonstrated by the fact that over half of the respondents (55%) were undecided or had qualified views on the topics. It could be argued that these “weakly-held views” show the death penalty to be an issue that people “know little about, do not think much about, and do not care about” (Unnever, Cullen & Roberts, 2005, p. 207). Te range of death penalty positions demonstrated by the preliminary survey undermines the claim of “majority support” used by the Japanese government to justify retention.
絶対にあった方が良い あった方が良い どちらとも言えない 廃止した方が良い 絶対に廃止した方が良い
注：（１）N=20,769 （２）四捨五入のため合計100％にはならない。
調査Ⅰによると、日本国民は死刑に対して一様に支持しているわけではないこと、 多数の人は確固とした意見を持っているわけでないことが示された。つまり、回答 者の半数以上（55％）は、この件に関して確固たる意見を持っていないのである。 死刑に関する「消極的な見方」の存在は、死刑は「国民があまり良く知らない、あ まり考えていない、あまり関心のない」テーマだとの解釈もできる（Unnever, Cullen & Robert、2005: 207）。調査Ⅰによって示された死刑に対する態度の分布は、日本 政府が死刑存置を正当化するために利用している「多数の支持」という主張を揺る がせるものだ。
43
ort.indb 43
死刑制度に関して賛成と反対の比率や、廃止を支持する程度を明らかにすること は確かに重要であるが、他方で、「多数が賛成」という全体の比率のみに着目する だけでなく、死刑に対する態度を説明する要因を明らかにすることも重要である。 確固とした死刑存置派を2項ロジスティック回帰で分析すると、人や社会制度への 信頼度など広範な要因から説明が可能である。中でも、死刑に関する態度と死刑に 関する知識は顕著に関連している。殺人事件の件数の動向について誤った認識（多 くが殺人事件が近年著しく増加傾向にあると考えているが、実際にはそうではない） を持っている者ほど、死刑存置に対して確固とした支持を示す傾向にあることが、 上記の2項ロジスティック回帰で分析から明らかになった。これは、日本人は、刑 事司法全体に限らず、死刑に関して正確な知識を持ってないのではないかという問 題を示唆するが、この点に関しては調査Ⅱで考察する。
調査Ⅱの結果
はじめに、図７は、情報提供後における実験群と統制群のグループにおける死刑 に対する態度の分布を比較したものである。実験群も統制群も回答者は調査Ⅰの対 象者から選定し、死刑存置派と廃止派、及び「どちらとも言えない」と回答した者
43 42
" 1) N=20,769" 2) 100"
調査Ⅰによると、日本国民は死刑に対して一様に支持しているわけではないこと、 多数の人は確固とした意見を持っているわけでないことが示された。つまり、回答 者の半数以上（55％）は、この件に関して確固たる意見を持っていないのである。 死刑に関する「消極的な見方」の存在は、死刑は「国民があまり良く知らない、あ まり考えていない、あまり関心のない」テーマだとの解釈もできる（Unnever, Cullen & Robert 2005: 207）。調査Ⅰによって示された死刑に対する態度の分布は、日本政 府が死刑存置を正当化するために利用している「多数の支持」という主張を揺るが せるものだ。
死刑制度に関して賛成と反対の比率や、廃止を支持する程度を明らかにすること は確かに重要であるが、他方で、「多数が賛成」という全体の比率のみに着目する だけでなく、死刑に対する態度を説明する要因を明らかにすることも重要である。 確固とした死刑存置派を2項ロジスティック回帰で分析すると、人や社会制度への 信頼度など広範な要因から説明が可能である。中でも、死刑に関する態度と死刑に 関する知識は顕著に関連している。殺人事件の件数の動向について誤った認識（多 くが殺人事件が近年著しく増加傾向にあると考えているが、実際にはそうではない） を持っている者ほど、死刑存置に対して確固とした支持を示す傾向にあることが、 上記の2項ロジスティック回帰で分析から明らかになった。これは、日本人は、刑 事司法全体に限らず、死刑に関して正確な知識を持ってないのではないかという問 題を示唆するが、この点に関しては調査Ⅱで考察する。
should definitely be kept should probably be kept cannot say
" "
"
should probably be abolished
" "
should definitely be abolished
" "
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