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SAN DIEGO YU-YU


JULY 16, 2012


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ス タ ッフ 閑 談 今回のテーマは


「手紙」


 ▽ 雨上がりの朝 届いた短い手紙♪ 〜 その昔ハヤった、ダ・カーポの『結婚するって本当ですか』のような大失恋をしたこ とがある。「あなたには、もっと素晴らしい人が …」 と、角 ことを風の便りで知った。


カド が立たない断りの手紙をくれたその人が、最近、もう故人である 「東京のことは 夢のまた夢」のような心境だ。▽ 手紙というものには思い入れがあり、なぜか捨


てられないものだが、片づけ系の本を読んでいると、賞味期限は2年くらいとのこと。その後はいさぎよく、シュレッターに 掛けたほうが運気アップするらしい。それでも捨てられない自分に、デジカメやスキャンで保存する ことを友人が教えてくれた。秘密の手紙をクラウドサーバーに保存する。世の中はますますデジタル 全盛で確実に変化している。▽「生んでくれて、 ありがとう」


ありがとう。育ててくれて、 。昨年急死した母に、通夜の日、手紙を書いた。棺の中に添えらえたその手紙は、火葬


されて母と一緒に空の向こうに舞い上がっていった。人生を共有してきた愛する者の死、二人称の 死に遭遇して、


「生きてる奇跡」 「いのちの輝き」を噛みしめる機会が確実に多くなった。 (NS)


 故郷を離れ、日本へ留学していた頃、台湾にいた家族、友人やボーイフレンドからの手紙をいつも わくわく楽しみに待っていた。お母さんからの手紙はいつも長く、いろいろな出来事が意味深く書いて あって、涙を流しながら書いてくれた跡がよく分かる。お父さんは 「日本で頑張れ!」のような手紙が 多かった。私はいつも複雑な気持ちで、泣きながら両親からの手紙を読んでいた。2人の妹は毎回違う 可愛いらしい用紙で楽しいことをいっぱい書いた手紙をくれた。で、ボーイフレン ドからの手紙は … 内緒で〜す。日本に8年半暮らしていて、沢山の手紙を溜めてい たが、引越しのため、手紙を全て処分した。時代は流れて、今はタイプでEメール、 テキストメッセージなどのやり取りがほとんど。手紙を書くことや手紙をもらうこと がまったくなくなってきた。手書きと言えば、バースディーカードくらいかなぁー?? あの昔の


“手紙の時代” が懐かしい。あの時の気持ちが恋しい。。 (S.C.C.N.) 。


 拝啓 盛夏の候、読者の皆様におかれましては、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます……。かしこまった手 紙を書いたのは、就職活動をしていた時だけ。年賀状や暑中見舞いのやりとりを楽しんでいたのは、


なした柄の良いシャツ、端正に折り曲げた上着の袖口、人目を引くベレー帽のアクセント。彼女のオシャレに嫌味はなく、 性格も爽やかで、洗練されたファッションも個性というその存在は男児全員の憧れの的。お互いに学級委員に指名され、学 芸会では浦島太郎と乙姫様の主役に選ばれるなど、2人の縁は浅からずと自分勝手に思い込んでいた。学芸会の翌日、思いを 書き込んだノートの切れ端を二つ折りにし、


目に付くように彼女宅の郵便箱の上にそっと置いた。 ありがとう。愛してくれて、


7歳の初ラブレター。私は真向かいの交番に駆け込んで窓から様子を窺っていた。駐在さんとは 顔なじみで、


遊びに行くとお菓子をもらっていた。 力のない弧を描いて玄関前に落ちていき、 「探偵ごっこかい?」と問われて笑い返したが、


真剣そのものの “張り込み” とは誰が知ろうか。10分ほど過ぎた頃、一陣の風とともに私の恋文は 宙に舞い、


その後、乙姫様とは疎遠になり、カメ役の子と親友になった。 の物語のように。 (SS)


無残にもお婆さんに掃き捨てられてしまった。 『浦島太郎』


 最近全く手紙を書かなくなった。E-mailだと早いのに、手書きのカード、手紙は書くのにとても時間が かかる。書き間違えも、タイプ打ちでは簡単に消去して打ち直せるのに、手書きはそうはいかない。よって 他の紙にまず下書きをすることになる。漢字やスペルでつまったら辞書を引くか、ネットで調べるかで、さ らに時間がかかる。電子メールがあまり普及していなかった頃は、手紙を書くのは全然苦でなかった。一番 手紙を書いていたのは、中学、高校の頃かな。当時、父親と友達の勧めで文通をし ていた。東京、韓国、フィリピン、スウェーデン、ルーマニア、エストニアに1人ずつ ペンパルがいた。東京の子と以外は、拙い英語で月に1、2回手紙のやり取りをして いた。手紙が届くのがいつも待ち遠しかったのを覚えてる。同封してくれる写真、手 紙に貼ってある切手、便箋、すべてが異国の雰囲気でいっぱいで珍しかった。そうい えば、手書きの手紙は温かくてよかったな〜と、今更ながらに思う。 (YA)


学生時代まで。ポス


トカードを日本のみんなに送っていたのは、渡米当初だけ。今では、直接手渡すバースデーカードだけは直筆だが、友人 や家族へのクリスマスカードは E-Card になってしまった。その日のうちに届くし、切手は不要だし、何より便利でラク でE (Eはelectronic の略というよりも、イイのEだな)


。手紙を送る習慣は、私の中で消えつ


つあった。しかし、久しぶりに手紙というものを書いてみた。帰国時に会った友人たちに、お礼の ポストカードを送ったのだ。1週間後、


「葉書が届いたよ。ありがとう」とEmailが続々とInbox


に入ってきた。それからしばらく経って、一通の手紙が届いた。私からのカードを受け取った友人 の1人だった。何度も読み返して、その子のことを想った。きっと彼女も私と同じくらい嬉しかっ たのだろう。


相手に自分の心を伝えたい、 想いを届けたい …… 手紙の良さを改めて実感した。 (AS)


 大いに自慢だけど、ラブレターをもらったことがある! しかもEメールじゃなくて、ちゃんと紙にペン で自筆で書いたもの (というか、ノートのページを破ったものや紙ナプキン)。でも、まさか今でも一枚 一枚取っていて枚数を数えた訳ではないけど (本当にないから)、単純に考えても:もらったラブレター 数 < 出したラブレター数=ミジメ?の計算になってしまう! そもそも、何でこんな結果になってしまった のか(今さら誰も気にしてない?)。それは「もらったら返す」という律儀な日本男児 精神を忘れているからではないのか!(あら・・被害妄想?) その精神さえ貫いてい れば、最初にもらったのは私なんだからー・・ここで実話をひとつ:保育園児の頃、 縦書きで 「ほいくえんのうらであおう」 と同じ組の


“鼻水園児” みほし (やっぱり、 から手紙を渡された


(笑)・・・そうそう、ちゃーんと順番っこに出し合ってれば、今でも枚数は同じに なるハズでしょーっ。


なつき あやも 夜な夜な枚数数えてる?) (満星と那月と彩雲のおば)


 家族、友人、知人とのやり取りはほぼ100%Eメールやチャットなどで済ませている私だが、 手書きの手紙を交し合う 友人がいる。Eメールに比べて書く時間もかかるし、切手を貼りポストに出す手間もかかるため、どうしようもないくらい のんびりしたやり取りなのだが、友人ならではの独特な視線で捉えられた近況報告は上手にまとめられていて、何度読み 返しても面白い。筆跡は小学生時代からあまり変わらず、


 初めて手紙に思いを託したのは小学校1年生の秋。同じクラスにボーイッシュな魅力を湛 たた


える女の子がいた。小粋に着こ


難しい漢字も省略することなくきちんと書くのが彼女らしい。打っ


て変わって私の手紙はといえば、 彼女からの手紙の感想をぶわーっと述べ、 最近身の回りであっ た事をとりとめもなく書きつづり、字を間違えればぐしゃぐしゃっと消して、その横から書き始め たりと、何ともまとまりがない。でも彼女曰く、私の手紙は絶妙なタイミングで彼女の元に届く らしく、手紙に書かれている私の言葉に元気をもらったり、勇気づけられたりしてきたとのこと。 そんな風に言われるとやっぱり嬉しい。でも最近、また私の筆無精の悪いクセが出てきて、 彼女に手紙を書いていない。


長らく 「忙しい」を言い訳にしないでじっくりと手紙を書いてみたい。 (RN)


 筆無精なので、昔からそう手紙を書く方でもなかったが、アメリカに留学してからはよく日本にいる 友達に手紙を送っていた。もちろん、まだe-mailなんて知らなかった頃。最近は、誕生日も季節の 挨拶も、なんでも e-mail や e-card で済ましてしまうので、自分でもなんだか味気なく、暖かみがな いと常々思っている。特に、


年配の方とお友達になったりするとパソコンが使えないので、連絡は電


話か手紙のやり取りになる。せっかくお手紙をいただいても、お返事を書くのが 遅れたり、気がつけば半年、1年と間が空いてしまったりする。本当に申し訳 ない。手紙、





、最近ペンを持って、紙に向かって人に感謝の気持ちを伝えたり、


季節の挨拶をしたりすることがなくなったけど、時間をかけて相手を想いなが ら一文字づつ「書く」ということは忘れてはならないことだなと思う。早速、 手紙を書こう! ついでにe-mail始めませんか?って聞いておこうかなぁ。。。


今日 (SU)


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