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レッドソックスが東日本大震災の 災害支援にボトルウォーター10万 本を提供。昨年5月9日、フェンエ イ球場にて試合前に行なわれたセ レモニーに登場した松阪大輔投手


右肘の手術を終え、


倫世夫人(左


奥)に付き添われ車に乗り込む レッドソックスの松坂大輔投手


 あと半年、あるいは 8、9 か月後


か。昨年 6 月に右肘を手術した米大 リーグ、レッドソックスの松坂大輔投 手は、復活へ向けて着実に歩を進め ている。


 昨年10 月にはキャッチボールを再 開し、11月には約 30メートルの距離 を投げられるまでに回復した。ここ までは順調。日本時代を知るボビー・ バレンタイン氏の監督就任も追い風だ ろう。マウンドでの躍動を再現すべく、 懸命なリハビリが続く。


てからは常に、100 パーセントではで きない状態だった。肩に疲労があっ たり、肘に違和感があったり。その 中で何とか結果を残していく方法を 考えていた。今回の手術で自分のや りたい、つくりたい投球フォームが一 個に絞れると思う。それからですね」


 ̶地元ボストンという街への思い入 れは。  


「僕は大好き。家族も気に入ってい


る。できることならこの環境を変えず にずっといたい。そのためには(契約 最終年の今年)僕がしっかりしなき ゃいけない」


本当に新しいスタート イチローがリハビリの糧


利き腕にメスを入れ、復活を目指す 松坂に意気込みを聞いた。


 ̶手術後は徹底的に体を強化して いる。  


「日々体重や体脂肪をチェックして


いるけど、筋量は増えている。長距 離走のタイムも上がった。以前より強 い体になれる感覚はある。気持ち良 くできて、手術前はしっかりトレーニ ングできる肘の状態じゃなかったん だなとあらためて感じた」


 ̶精神面での変化は。  


「体のケアとか考え方は年々ましに


なっているつもりだったが、肘の腱 が断裂してしまい、まだまだ甘いと 思った。その時その時を大事に過ご し、できることをできる時にやらない といけない。口で言うのは簡単だけ ど、


それが今後どれだけプレーを続けら れるかに直結する」


 ̶メジャー 5 年で理想に近づけた 時期は。  


「今までは全然ない。メジャーに来


 ̶本拠地フェンウェイ・パークは 100 シーズンが過ぎた。  


「すごいですね。1つの球場で 100


年。節目の年にユニホームを着られ ることは誇り。味のある、一番好き な球場。午後 3 時ごろ外野に日が当 たっているとすごくきれい。やはり、 あのマウンドに立ち続けたい。温かく も厳しいファンの前で」


 ̶昨季、チームはプレーオフを逃 し、監督、コーチなどが刷新された。  「メジャーでは初めて経験する監督 交代だし、これだけ一斉に代わるの は初めて。年が明けて気持ちがここ までがらっと変わったことはない。い ろんなものが変わって自分が変わっ て、本当に新しいスタートが切れる」


これが意外と難しく苦しい。でも、


 ̶特別視するイチローへの意識は。  「復帰戦がマリナーズ戦なら言うこ とない。常に頭にあるし、今でもシャ ドーピッチングをすると、打者にイメ ージする。(11 年連続の 200 安打を 逃したが)イチローさんなりにプレッ シャーはあったはず。途切れたことで 解放されて、リフレッシュした気持ち で臨めるだろうし、違うイチローさん が出てくる気がする。早くグラウンド でちゃんとあいさつしたい。その時、


変化を感じ取ることができるか、変 わっていないのか。リハビリをやっ ていく上での大切なモチベーション の1つですね」


珍しくなくなった肘手術 1年余りで復帰、活躍も


復帰は球宴明けか 松坂抜きでは苦しいレ軍


 松坂の抜けたレッドソックスの先 発投手事情は苦しい。現時点で当 確は 3 人だけ。07 年に 20 勝、昨 季は13 勝を挙げたエースのジョシ ュ・ベケット、4 年連続で 15 勝以 上の左腕ジョン・レスター、10 年に 17 勝したクレイ・バックホルツだ。 ただし、そのうちバックホルツは腰 の故障で昨季 6 勝に終わった不安 が残る。


 早くても復帰が 6月になる松坂に は無理をさせず、7月のオールスター (球宴)明けからと考えるのが普通 だ。11 年に12 勝をマークしたジョ ン・ラッキーも右肘手術が必要とな り、今季中の復帰は絶望的に。中 4日で登板する米大リーグでは先発 5人が必要で、現状では足りていな い。


 中継ぎながら10 勝、4 試合に先 発して1 度だけ勝ったアルフレド・ アセベスが候補となるが、頼りにし なければいけないようでは、2 年連 続でプレーオフ進出を逃したチーム の底上げは難しいだろう。


 ここ数年、春季キャンプの時期に は、1人多い先発 6人制が議論にな るほどだった。それだけ層の厚かっ た「投手王国」の面影はなく、逆に 補強が必要だ。新監督にバレンタイ ン氏を迎えたベン・チェリントン新 ゼネラルマネジャー(GM)の動きが 注目される。


 今や珍しくなくなった肘の靱帯修 復手術は、1970 年代に米国のフラ ンク・ジョーブ博士によって考案さ れた。痛めた靱帯を取り除き、体の ほかの正常な靱帯を移植する手術 で、当時ドジャースの左腕トミー・ ジョン投手が術後、快投を演じるよ うになって「奇跡のカムバック」と 評され、後に「トミー・ジョン手術」 と呼ばれるようになった。


 日本プロ野球で有名なのは、村 田兆治


(ロッテ)や桑田真澄 (巨人)


両投手。2 人とも復帰後、活躍して いる。


 松坂の同僚、田沢純一投手も 2010 年 4月に受けた。本来の投球 ができるようになるまでは最低でも 1 年かかると言われるように、マイ ナーでのリハビリなどを経てメジャ ーで投げたのは11 年の 9月だった。


 最近ではナショナルズのスティー ブン・ストラスバーグ投手が術後1 年余りで戦列に戻り、復帰戦で快 投している。


 手術の成功率は高く、リハビリ 過程のデータも豊富に蓄積されてき た。カージナルスは昨年の10 月下 旬、術後まだ 8 か月ほどのアダム・ ウェインライト投手との契約を 2 年 延長した。


記事&写真提供:共同通信社


SAN DIEGO YU-YU


JANUARY 1, 2012


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